- 作者: 山内志朗
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2013/11/22
- メディア: 単行本
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バロック・スコラ哲学
− 近代の中の隠れた水脈?
講師名 慶應義塾大教授 山内 志朗
講座内容
近世の哲学者達(例えばデカルトもスピノザもライプニッツ)も、学生時代には中世から脈々と続くスコラ哲学を学びそれを批判したり、または発展させたりしながら、継承していた。近代哲学もスコラ哲学の大地から芽生えたものだった。そして、16世紀以降、近代哲学の活躍の陰に近世のスコラ哲学(バロック・スコラ哲学)は忘れ去られてきたが、フォンセカやスアレスなど近代思想の礎を築いた人を忘れてはならない。一年を通じて、バロック・スコラ哲学を基軸に哲学の流れを考え直してみる。(講師・記)
第1期 中世末期とルネサンス思想
1)バロック・スコラ哲学の魅力
2)中世哲学と普遍論争
3)オッカムの唯名論
4)概念と受肉の神学
5)存在論と形而上学
第2期 十五世紀の神秘的唯名論思想
1)15世紀のパリ大学
2)15世紀における神秘主義的傾向
3)ジャン・ジェルソンの情念論
4)15世紀の唯名論
5)「モデルナ・スコラ哲学」について
第3期 バロック・スコラ哲学とキリスト教
1)ガブリエル・ビールの思想
2)恩寵と功績
3)イエズス会と自由
4)ルターの奴隷的意識論
5)唯名論とルター神学
第4期 バロック・スコラ哲学と倫理学
1)アリストテレス倫理学の伝統
2)ハビトゥスと徳
3)正義論の基本的構図
4)契約神学とアリストテレス倫理学
5)バロック・スコラ哲学の地図
※テーマが変更になることもございます。日時 7/8〜9/30
火曜
19:00-20:30
2014年 7/8, 7/22, 8/5, 9/9, 9/30
受講料
(税込み)
7-9月(5回) 15,120円教材費 −
設備維持費 −
カリキュラム −
各自準備
講師紹介
山内 志朗(ヤマウチ シロウ)
1957年山形県生まれ。東京大学大学院文学研究科博士課程退学。現在、慶應義塾大学文学部倫理学専攻教授。専攻は、西洋中世近世形而上学、倫理学。主な著書に、『普遍論争−−近代の源流としての』『ぎりぎり合格への論文マニュアル』(以上、平凡社)、『天使の記号学』『〈畳長さ〉が大切です』(以上、岩波書店)、『ライプニッツ』『〈つまずき〉のなかの哲学』(以上、NHK出版)などがある。