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「モバイル社会シンポジウム2008」

鼎談:フィルタリングを求める社会とゾーニングの未来
【概要】インターネットやケータイの登場により、これまで私たちの社会が想定していた多くの前提が変化している。子どもをめぐる状況も例外ではなく、ケータイと子どもとの関係をめぐり多くの議論が現在も進行中である。例えば、子ども同士が行っていた負のコミュニケーションが世界中に配信されてしまうこと。子どもの個人情報が世界中に拡散してしまうこと。見ず知らずの大人が簡単に子どもにアクセスできるようになったこと。
これらの事例は、ケータイやインターネットによって生じる問題の多くが、単に本人のリテラシーの問題のみならず、これまでオフラインで機能していたゾーニング(領域区別)を、失効・変容させてしまうという本質的な問題と関わる。私たちの社会では、子どもは大人より未熟であるが故に、子どもが「失敗可能」な空間や訓練の場を構築してきたが、インターネットにおいてはそれがまだ準備されていない。
ではどのようにゾーニングすべきか。現在では犯罪不安や非行不安からフィルタリングの希求が高まっているが、フィルタリングはゾーニングの唯一の方法ではなく、むしろ逆にフィルタリングがゾーニングを失効させてしまう場合もある。また、「教育」・「市場」という観点からの議論が先行し、「文化」という視点に立った分析と対応への検討がほとんどなされていない現状も看過できない。そこで、現状の議論の前提を再度整理したうえで、「ケータイ文化」についての有意義な意見交換とすべく対談を行う。
【登壇】
イントロダクション:野網 順子 (モバイル社会研究所
キーノートスピーチ:荻上 チキ (批評家、ブロガー)

鼎談:荻上チキ (批評家、ブロガー)、尾花紀子(ビジネスコンシェルジュ、ネット教育アナリスト)、濱野智史 (株式会社日本技芸リサーチャー)

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DVU 1 [A4/114頁/¥1,000] 編=DVU編集委員会 

目次:序文に代えて/「おもしろさ」は価値観を超える:高橋洋インタビュー/自由にやっているつもりが一番恐ろしい:諏訪敦彦インタビュー/「現代映像研究」とは瞬発力の連続だ:井上紀州×松島政一/現代映像研究会出版目録/いま「自主映画」が補うものとは:井上紀州×松江哲明/日記


http://www.mosakusha.com/newitems/2008/03/05/1.html