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〈人間ではないもの〉との共存に向けて

BEATLESS

BEATLESS

虚構内存在――筒井康隆と〈新しい《生》の次元〉

虚構内存在――筒井康隆と〈新しい《生》の次元〉

BEATLESS』(角川書店)、『虚構内存在』(作品社)刊行記念
「神への崇敬でも、同胞愛でもない、新しい言葉
――〈人間ではないもの〉との共存に向けて」

長谷敏司(作家)×藤田直哉(SF評論家)

■日時:2013年4月30日(火)19:30 〜

キャラクターや、計算機などと、われわれはどう共存するのか? 「ベストSF2012」にて第三位に選ばれた傑作SF『BEATLESS』(角川書店)において、長谷敏司は、人間の“かたち”をしており、人間を“アナログハック”できる超高度AIとその共存の問題点と可能性を具体的に模索し、描いた。一方、新人評論家の藤田直哉は、その初の単著『虚構内存在』において、筒井康隆を徹底的に論じることでその〈虚構内存在〉という概念を磨き上げ、その可能性を現在に問い、〈虚構内存在との共同存在〉を提案する。
人間は、進化して自分たちすら超えていく“モノ”をも含みこんだ概念として捉えなおすべきであると提案する『BEATLESS』と、虚構内存在との共同存在の倫理を構築しようとする『虚構内存在』とは、既にわれわれが直面している〈人間ではないもの〉との共存という問題に対する別種のアプローチからの別種の応えである。今最もSFで旬な作家の一人・長谷敏司と、新進気鋭の評論家・藤田直哉が、互いの経験と知をぶつけあい、〈人間ではないもの〉に向けた、「神への崇敬でも、同胞愛でもない、新しい言葉」(『BEATLESS』)を模索する!

◆講師紹介◆
長谷敏司(はせ・さとし)
1974年生まれ。作家。『あなたのための物語』で日本SF大賞候補に、『BEATLESS』が「ベストSF2012」の三位に選ばれた、今最も注目すべきSF作家の一人。『メタルギアソリッド3』のノベライズが刊行されることが発表された。緻密な世界観の作り込みと、主題の思索性の高さには定評がある。代表作として他に『円環少女』がある。

藤田直哉(ふじた・なおや)1983年生まれ。SF評論家。2008年に「消失点、暗黒の塔」で第3回日本SF評論賞選考委員特別賞を受賞しデビュー。以降、様々な媒体、様々な作品に対して評論活動を行っていく。今回初の単著『虚構内存在――筒井康隆と〈新しい《生》の次元〉』を刊行。編著に『3・11の未来――日本・SF・創造力』(作品社)などがある。


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