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眠らせろ! 学ばせろ! 群れさせろ!

24 火 『貧乏人の逆襲〜タダで生きる方法』出版記念イベント
巷では北海道洞爺湖サミットだなんだと騒いでますが、そんな金持ち連中の悪だくみとは、真っ向から対立するとんでもない本が出版されてしまう!野宿の仕方、ヒッチハイクの仕方、店やデモ、騒ぎの巻き起こし方…。のさばる金持ち連中をなぎ倒し、貧乏人が勝手に生きるための作戦会議トークイベント!!

【出演】松本哉(素人の乱) / ぺぺ長谷川(予定) / 神長恒一 / 小川てつオ / 成田圭祐(商店主) 他ヒッチハイクの達人なども登場!
予約 / 当日¥1,000(+1drinkから)
Naked Loftにて電話予約受付中!!
【問】Naked Loft 03-3205-1556(16:30〜24:00)
2008年6月スケジュール

6月24日発売予定新刊『洲之内徹文学集成』

◎08年6月24日取次搬入予定

洲之内徹文学集成 [全小説+文芸評論+単行本未収録エッセイ]
A5判(タテ210ミリ×ヨコ188ミリ)、上製カバー装736頁、税込定価7,560円(本体価格7,200円)、初版800部、ISBN:9784901477413

内容:美術エッセイ「気まぐれ美術館」シリーズで知られる著者の、文学との格闘の軌跡! 独自の倫理と美意識で自らの戦中戦後を描いた私小説家・洲之内徹のすべて。マルクス主義・転向・戦争・文学・女……。

著者:洲之内徹(すのうち・とおる 1913−1987):愛媛県松山市生まれ。1930年、東京美術学校(現東京藝術大学)建築科在学中、マルクス主義に共感し左翼運動に参加する。大学3年時に特高に検挙され美術学校を退学。郷里で活動を続けるが、20歳の秋に再検挙にあい、獄中生活を送る。釈放後、転向仲間と同人誌『記録』を発刊、精力的に文芸評論を発表した。1938年、北支方面軍宣撫班要員として中国に渡り、特務機関を経て、共産軍の情報収集の仕事に携わった。1946年、33歳で帰国してから50代半ばまでの約20年間、小説を執筆。最初の小説「鳶」が第一回横光利一賞候補となり、その後「棗の木の下」「砂」「終りの夏」で三度芥川賞候補となるが、いずれも落選。1960年より、田村泰次郎の現代画廊を引き継ぎ画廊主となる。1974年から死の直前まで「芸術新潮」に「気まぐれ美術館」を連載、小林秀雄青山二郎に絶賛された。
6月24日発売予定新刊『洲之内徹文学集成』 : ウラゲツ☆ブログ

眠らせろ! 学ばせろ! 群れさせろ! 大学、群衆、虚構、そして「敵」と「カネ」の話
入江公康 × 白石嘉治
■2008年6月24日(火) 18:30〜
場所:ジュンク堂書店 新宿店8階喫茶
入場料:1000円(1ドリンク付き)
定員:40名

ご予約は7階カウンターで承ります。お電話でのご予約も承ります(03−5363−1300)

入江  “本気でストライキサボタージュを呼びかける本”を書いたつもりです。でも少なくとも、新しい「敵」の姿を浮かびあがらせることはできたのではないか。現在、新自由主義的なグローバル化、あるいはポストフォーディズム的な労働形態の浸透のなかで、欲望がずたずたに寸断され、闘争すら可能ではなくなっている。われわれは〈敵対〉を呼び起こさねばならない。「ストライキ可能な身体」をもち、「鉄を喰い」、「詩を撒く」労働者でありうるのか。つぎの仕事としては、労働と闘争をめぐる〈虚構〉の系譜をたどりながら、労働者は脱出に向かうことができるのかを問いたい。すなわち、ユートピアへの構想力を奪還し、自らの生を創造することができるのか。そして、あとはもうひとつ、産業予備軍の位置にただ貶められている「学生」を主題化する必要を感じています。

白石  2005年に出版した『ネオリベ現代生活批判序説』の結論は、「大学の無償化」と「ベーシックインカム」でした。いろいろ書評はでたけれど、このふたつについてとりあげてくれなかった。それで自作自演というか、今回の増補版でこの二点にかんする追補をおこないました。「ベーシックインカム研究会東京」の堅田香緒里さんへのインタヴューと、私自身の「学費ゼロ」にかんする講演録です。もはや新自由主義の失敗は誰の目にもあきらかです。求められているのは、交換の論理の外部を示すイメージであり、大学の無償化やベーシックインカムは、入江さんが『眠労』でおこなったストライキサボタージュの呼びかけと同様に、われわれに脱出への方向づけをあたえるものだと思います。

入江公康『眠られぬ労働者たち 新しきサンディカの思考』(青土社)+白石嘉治・大野英士編『増補 ネオリベ現代生活批判序説』(新評論)刊行記念 <講師紹介>

入江公康(いりえ・きみやす)
1967年生まれ。文教大学他非常勤講師。社会学、社会政策、労働運動史。『眠られぬ労働者たち 新しきサンディカの思考』収録以外の論考に、「猥雑化する権力/純化する 「心」」(渋谷望との共著、『現代思想』2003/4)、「クルド難民家族に訊く──内向きの国家暴力を解除するために」(同共著、同2004/9)、「詩を撒く」(『現代思想』2007/12 臨増=戦後民衆精神史)など。

白石嘉治(しらいし・よしはる)
1961年生まれ。上智大学他非常勤講師。『VOL』編集委員。フランス文学。著訳書に『啓蒙のユートピア ?』(共訳、法政大学出版局)、M.クレポン『文明の衝突という欺瞞』(編訳、 新評論)など。その他「日本学生支援機構のレジリアンス」(『現代思想』2007/4)、「大学のネグリ、サミット体制のネグリ」(同 2008/5)、笙野頼子氏へのインタヴュー「極私から大きく振り返って読む「だいにっほん」三部作」(『論座』2008/6)など。現在『週刊読書人』「論潮」を担当中。
http://www.junkudo.co.jp/newevent/evtalk-shinjyuku.html#20080624shinjuku