2008年4月16日(水)〜 23日(水)
反主流の美学
考察―1960〜1970年代のカウンター・カルチャー
混沌とした激動の時代に暗躍した「反主流」の旗手たち
1960〜70年代、高度成長期の日本では、資本主義の矛盾が露呈し、ヴェトナム戦争への厭戦観が蔓延していました。社会に対する若者たちの不満は膨れ上がり、サイケデリック、ヒッピー、ドラッグなどに象徴されるように、「カウンター・カルチャー」(=若者が牽引する反体制的な文化の総称)という言葉が生まれ、これまでの文化の概念が劇的に変貌を遂げました。この時代は、赤瀬川原平の「千円札裁判」、寺山修司の「天井桟敷」などのアングラ実験演劇、暗黒舞踏の土方巽、衝撃的なインパクトで話題になった横尾忠則・宇野亜喜良のポスター、澁澤龍彦・種村季弘によって紹介された海外の幻想、異端文学、映画界ではATG(アートシアターギルド)、松竹ヌーヴェルヴァーグが全盛を迎え、漫画の世界では手塚治虫による「COM」、つげ義春・白土三平を生んだ「ガロ」が刊行。それら実験的・前衛的な試みは、当時の反主流の文化と共に一大ムーブメントを巻き起こしたのです。
時にはその過激な表現故、スキャンダルになり当時の社会を騒がせることもありました。しかし過去を遡ると、異端者たちの破壊的でエネルギッシュな変革によって、それまでの価値観が根底から覆され、後年の文化全般に多大な影響をもたらしているのは、歴史が証明しています。
本展では1960〜70年代を背景に近代モダニズムに背を向け、当時、アートにカテゴライズされていなかった「反主流」の旗手たちと、後年その系譜に影響を受けた作家にスポットを当て、その実験的な試みによる絵画・版画・ポスター作品、書籍など稀少なコレクションアイテムを一堂に集め、展覧販売します。
出品予定作家【絵画・版画・オブジェなど】赤瀬川原平、宇野亜喜良、佐伯俊男、合田佐和子、花輪和一、山本六三、山本清澄、四谷シモン、中村宏、井上洋介、建石修志、北川健次、荒木経惟、横尾忠則、滝田ゆう、蛭子能収、丸尾末広、久松文雄、ベルメール、フィニ、ビアズリー 他
【書籍−初版本・限定本・稀少本】澁澤龍彦、種村季弘、唐十郎、寺山修司、土方巽、三島由紀夫 他
会 期 2008年4月16日(水)〜 23日(水)
営業時間 10:00〜19:30 入場無料
お問合せ Bunkamura Gallery 03-3477-9174
続・雑誌に未来はあるか?――「路字」創刊記念
「小さなメディア」と自主流通の可能性
商業誌がつまらなくなっている一方で、ミニコミやインディ雑誌やフリーペーパーといった自主流通メディアが元気だ。新刊書店ではなく、古書店や飲み屋、雑貨屋やカフェに置かれているこれらの「小さなメディア」のなかに、雑誌の未来を見いだせないか。『sumus』『彷書月刊』『ぐるり』『WB』『酒とつまみ』など、さまざまなミニコミ&フリーペーパーで活躍し、東京・谷中で「不忍ブックストリート」を主宰している南陀楼綾繁と、下北沢でフリーペーパー「路字」を立ち上げたばかりの仲俣暁生が、町と連動したメディアがもっている可能性について語りあう。今回もスペシャルゲストを何人か予定。【出演】
仲俣暁生(フリー編集者、文筆家)
南陀楼綾繁(ライター、編集者)
+ゲスト数名を予定。
OPEN 18:30 / START 19:30
¥1,000(飲食代別)<当日券のみ>
入場者全員には「路字」創刊号を配布します。
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第18号 特集:物語としての「革命」
鼎談 連合赤軍事件と現在(笠井潔×西部邁×富岡幸一郎)
富岡幸一郎 新たな「反革命」へ
佐伯啓思 廃屋と化す「坂東」旅館(革命幻想の末路)
寄稿 大川周明の霊的革命、その素描(安藤礼二)
米中「同盟」の誕生(青木直人)
安岡直 革命はここにある
原洋之介 「白人の責務」なる世界革命論
前田雅之 天皇システムと革命の物語
中野剛志 革命は物語たり得ない
東谷暁 「金融革命の」裏切り(『証券化』が生み出したバクチ経済)鼎談 物語の源泉へ(辻原登×西部邁×富岡幸一郎)
インタビュー ラップで「日本」を歌う(英霊来世)
執筆陣 宮本光晴 中野剛志 寺脇研 兵頭二十八 寺田博 原洋之介
東谷暁 前田雅之 宮里立士 黒宮一太 柴山啓太 古川雄司 石平
正津勉 安岡直 佐藤洋二郎 新田一郎 内藤陽介 新保祐司
杉原志啓 西村幸祐 城戸朱理