河村書店

人文系イベント紹介サイト

永井均の哲学塾

「\風景」プレゼンテーション
3月15日(木)-17日(土)13:00-18:00
入場料:300円
参加者:池上高志、岡瑞起、ほか
電子書籍体験版をフリーダウンロードしていただけます。

「\風景」3夜連続トーク
各日時間:19:00開場/19:30開演
予約:booking@n0idea.com(VACANT)
件名を「\風景」、本文に希望日とお名前・人数・連絡先をご記入ください。

第1夜:3月15日(木)
「\風景とデータフロー」入場料:1,000円
池上高志×岡瑞起×新津保建秀

第2夜:3月16日(金)
「\風景と音楽プログラム」入場料:1,500円
2部制: 渋谷慶一郎×伊藤直樹×新津保建秀/evala×清水幹太×新津保建秀

第3夜:3月17日(土)
詳細が決まり次第発表いたします。

この度、角川書店より、写真家新津保建秀による写真集『\(バックスラッシュ)風景』が4月に発売となり、この発売記念イベント「\風景」を原宿VACANTで3/15〜17の3日間開催します。

2007年春、都内近郊のある土地を訪れた新津保は、その翌年、乙一の小説『GOTH/モリノヨル』(角川書店)のための写真を撮り下ろしたことをきっかけに、その磁場に引き寄せられるように、継続的に撮影を行ってきました。今作はそれ以降に制作した、不可視の情報空間を流動する膨大な情報の流れを抽象化した作品「Binaural-Scape」(2008-2009年)、相対性理論+渋谷慶一郎のトリプルシングル「アワーミュージック」(commmons)のアートワークのための写真(2009年秋)、雑誌「FREECELL」(角川書店)に発表された地図とデスクトップ上のキャプチャー画像によるシリーズ(2010年初夏)、同誌のためにやくしまるえつこポートレートとともに撮影された風景写真(2010年晩夏)、そして東京大学知の構造化センターpingpongプロジェクトの岡瑞起、橋本康弘による地図画像とのコラボレーション作品などによって構成されます。

今作はこれまで断片的に発表してきた写真と新作を統合し、風景について新しい解釈をなげかけるものです。新津保は、風景とは、その空間の現在のありようと、その場における人の営みの痕跡が堆積したものとの総体であると捉え、その場に内在する人の行為の集積によって生成されたレイヤーを写しとろうとします。ここでは、私たちをとりまく環境における光学的に記録が可能な風景と、情報空間上の膨大なデータの流動が異なる主体の行為と繋がることによって生成される非光学的な風景が対象となっています。そこに写っているのは、さまざまな風景写真とともに、情報工学的に生成された地図や、デスクトップ上に展開された極めて個人的な視線の集積によるアーカイブなどであり、堆積する記憶はネットワーク上の不可視の視線と連なっていきます。またタイトルのバックスラッシュには、プログラムにおいて後に続く概念を無化する働きがあり、『\風景』はさまざまな「境域」を改めて「風景」として捉え直した、近年の作業の集大成となる写真集です。

本展示&イベントでは、写真集の制作過程とリサーチで生まれたさまざまな副産物、共同作業から成る展示と、今作にゆかりのあるクリエイターによる「風景の記述」を主題としたプレゼンテーションとトークイベントを展開していきます。
【写真集概要】
タイトル:\風景
著者:新津保建秀
テキスト:東浩紀
発売日:2012年4月10日予定
仕様:A4ヨコサイズ/上製/110ページ
デザイン:田中良治(セミトランスペアレント・デザイン)
予価:4700円+税
発行:角川書店
発売:角川グループパブリッシング
ISBN978-4-04-110194-0
電子書籍版の写真集『\風景』は5月10日発売予定。


新津保建秀:
1968 年東京都生まれ。写真家。多領域のクリエーターとの共同プロジェクトも多く、「きこえる? School & Music」プロジェクト(文藝春秋/東京大学知の構造化センターpingpong project)、複雑系科学の研究者・池上高志と発表した〈Rugged TimeScape〉などを手がけている。〈Rugged TimeScape〉は第 14 回文化庁メディア芸術祭審査員会推薦作品となり、ドルトムントでの「文化庁メディア芸術祭ドルトムント展2011」アート部門に展示された。また『思想地図β vol.2 震災以後』での福島県浪江町での撮影から音楽家渋谷慶一郎と制作した映像作品「Namie0420」は、「堂島ビエンナーレ2011 Ecosophia―アートと建築」に出展されている。
著書:『Spring Ephemeral Binaural-Scape 3.17』『記憶』(フォイル)、新津保建秀+ 池上高志『Rugged TimeScape』(フォイル)ほか。
関連図書:『Tokyolife:Art and Design』(Rizzoli New York)、『季刊 Inter Communication 音楽 / メディア』(NTT 出版)、『建築と写真の現在』(TN プローブ)、『‘ おいしく食べる ’ の科学展』(科学未来館)など。
¥300 Advance, ¥300 At door.
トークは別途入場料必要。

VACANT|Harajuku, Tokyo

「No Detail is Small = デザインは細部に宿る」
八木保さんに聞く 聞き手:関康子
『THE GRAPHIC EYE of TAMOTSU YAGI 八木保の選択眼』(ADP)刊行記念


アメリカ西海岸を拠点に活躍する八木保さんは、アップルストアのコンセプトから1円玉のリデザインまでを手がける国際派アートディレクター。
アップルストアの仕事では、あのスティーブ・ジョブズと直にプロジェクトにあたりました。
八木さんのデザインは、「No Detail is Small = デザインは細部に宿る」という、日本的な感性と西海岸の恵まれた生活環境の化学変化からもたらされたもの。
今回は、本書の編集に携わったフリーランスエディターの関康子さんを相手に、作品写真とともに、八木さんのデザインが生まれるまでの話、海外からみた日本のデザインについて語り合うトークショーです。


日時:2012年3月15日(木)19:00〜(開場18:30)
会場:青山ブックセンター本店内・カルチャーサロン青山
●参加方法・詳細

http://www.aoyamabc.co.jp/event/no-detail-is-small/

永井均の哲学塾

講師名 日本大学教授 永井 均
講座内容
「私」や「自己」の問題は、「現在」や「現実」という概念と類比的な構造を持っています。すなわち、唯一の現実の「現在」と反省的な意識をもった主体がその時点を意識する、過去・未来における複数の「現在」。そして言語は、それらを統一して、世界を人称的かつ時制的に把握する巨大な力を持っています。言語は、言語で表現されることによって成立した言語的世界と言語では表現できない前言語的世界との対立を含みこんでいます。私たちが正しいとしている世界把握にどう到達するか、どう到達しているか、を明らかにすることが哲学の課題のひとつです。
これらの問いに独自の観点からアプローチをしている講師が、現時点での到達点を分かりやすく解説します。
 

日時 2012年 3/15 木曜 18:30-20:00
受講料(税込み)3月(1回) 会員 2,940円 一般 3,570円

朝日カルチャーセンター