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「束芋:てれこスープ」公開報告会

公開講義「映像人類学の未来にむけて」

英国マンチェスターを拠点に、欧州の第一線の映像人類学シーンで活躍する川瀬慈特別研究員の一時帰国に合わせて、エチオピアで撮影された主要な川瀬作品を上映し、中沢新一所長との討論を行う公開講義「映像人類学の未来にむけて」を開催します。

霊媒「精霊の馬」

入場無料、事前申込不要です。
日時:8月9日(火) 14時40分〜17時50分
会場:多摩美術大学八王子キャンパス レクチャーホールB
八王子キャンパスへのアクセス
キャンパス地図
出演:川瀬慈(マンチェスター大学グラナダ映像人類学センター研究員、IAA特別研究員)、中沢新一(IAA所長) 
内容:
1.川瀬慈監督映像作品上映 
 使用言語:アムハラ語(日本語字幕)
 撮影場所:ゴンダールエチオピア連邦民主共和国
1) 『ラリベロッチ −終わりなき祝福を生きる−』 2005年、30分 
2) 『Room 11, Ethiopia Hotel』 2007年、24分 
3) 『精霊の馬』 2011年、37分 

各作品の内容説明は、下記を参照下さい。

2.討論 川瀬慈×中沢新一
  さらに、川瀬特別研究員が各国で関わる最新の映像人類学プロジェクトをご紹介します。

作品の内容説明
1) 『ラリベロッチ −終わりなき祝福を生きる−』 
エチオピア高原北部を広範に移動するラリベロッチと呼ばれる唄い手たちは、早朝に家の軒先で唄い、乞い、金や食物を受け取ると、その見返りとして人々に祝詞を与え、次の家へと去っていく。ラリベロッチは、唄うことを止めるとコマタ(アムハラ語でハンセン氏病の意)を患うという差別的な言説のもと、謎に満ちた集団として人々のあいだで語られてきた。本作は、ラリベロッチ老夫婦の路上におけるパフォーマンスの即興性と創造性、聴衆との豊かなやりとりを克明に記録した。

2) 『Room 11, Ethiopia Hotel』 
本作は、ホテルの一室での、ストリートチルドレンと制作者(川瀬)によるやりとりから生起する物語に焦点をあてている。被写体とのコミュニケーションを主体とした映像ナラティブを構築。2008年、イタリア・サルデーニャ国際民族誌映画祭においてPremioper il film più innovativo(最も革新的な映画賞)受賞。

3) 『精霊の馬』 
精霊の馬(アウォリヤ・ファラス)とは、エチオピアのザール憑依儀礼霊媒を意味する。エチオピア北部の都市ゴンダールは、古くからザールが盛んな地といわれ、ミシェル・レリスの著書『幻のアフリカ』における記録がよく知られている。本作では、ゴンダールのザール霊媒であるマレム・ムハメッド氏と精霊セイフ・チャンガルの交流、交感を軸に、当儀礼世界に人々がもとめるものを描く

多摩美術大学 芸術人類学研究所 Information : 公開講義「映像人類学の未来にむけて」

第54回ヴェネチア・ビエンナーレ美術展日本館展示
 「束芋:てれこスープ」公開報告会

 現地より帰国したての束芋と日本館コミッショナーによるトークセッション
 企画から現地での反響まで幅広い話題をお届けします。

 パネリスト:植松由佳(日本館コミッショナー)、束芋(出品作家)、青野和子(モデレーター)
 日時:8月9日(火)18:30〜20:00
 場所:国際交流基金 JFICホール「さくら」
 入場:参加無料 / 定員80名 / 要申込

http://www.jpf.go.jp/venezia-biennale/art/j/54/Debriefing_session.html