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国家から国家と暴力

池袋ジュンク堂 佐藤優書店
14時〜 佐藤優佐藤優書店店主)「国家の崩壊」は如何に書かれたか?

盛況。立ち見というか、入れないお客さんが外で聞き耳を立てていたくらい。お話はいつもどおり面白かったです。

朝日カルチャーセンター 激論 国家と自由       

哲学者・批評家 東浩紀
政治哲学者   萱野稔人
                
国家は税というかたちで人びとから富を徴収します。この富の徴収は、しかし、個人の所有権や自由の侵害にはならないのでしょうか。あるいは、税の徴収はどこまでなら所有権の侵害ではなく、どこからが所有権の侵害だと考えられるべきでしょうか。 

たとえばロバート・ノージックはこう考えました。人びとの生命や所有権を守るために国家がかれらから税を徴収することは自由や所有権の侵害にはならないが、福祉国家的な再分配政策は――ある人の勤労収入を強制的に別の人に移転させることなので――所有権の侵害にあたる、と。
 個人の自由にとって国家とはなにか。そもそも国家はなければならないものなのか。こうした規範的な問題を考えるためには、国家などというものがなぜ存在しているのかという原理的な問題にまでさかのぼることが不可欠です。グローバル化した市場経済のもと、国家のあり方がおおきく変容しつつあるなかで、二人の気鋭の若手哲学者が国家をめぐる原理的な議論を交わします。

<講師紹介>東 浩紀(あずま・ひろき)
1971年生まれ。専門は現代思想表象文化論、情報社会論。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。現在、東京工業大学世界文明センター特任教授。単著に『存在論的、郵便的』『郵便的不安たち』『ゲーム的リアリズムの誕生』共著に『自由を考える』『東京から考える』ほか。
萱野 稔人(かやの・としひと)
1970年生まれ。パリ第十大学大学院哲学科博士課程修了。哲学博士。東京大学21世紀COE「共生のための国際哲学交流センター」研究員をへて、現在、津田塾大学国際関係学科准教授。著書に『国家とはなにか』『カネと暴力の系譜学』ほか。

こちらも盛況。お二人は本当に初対面。実際に対談まで会わないよう控え室も別にするという演出まで凝っていました。