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自殺島

大橋可也&ダンサーズ新作公演『深淵の明晰』

出演:垣内友香里、皆木正純、古舘奈津子、前田尚子、多田汐里、とまるながこ、山田歩
振付:大橋可也
音楽:舩橋陽
9/26のみ、fooi(舩橋陽+大谷能生大島輝之+一樂誉志幸)によるライブ演奏
映像:岡崎文生(NEO VISION)、吉開菜央
衣装:ROCCA WORKS

【上演日時】
2009/9/22(火・祝)23(水・祝)24(木)25(金)26(土)
19:30開演(9/26のみ17:00)
※開場は開演の30分前
※9/23のみ、託児サービスあり(要申し込み)

【会場】
吉祥寺シアター
JR中央線京王井の頭線吉祥寺駅北口下車 徒歩5分
東京都武蔵野市吉祥寺本町1-33-22
tel: 0422-22-0911
吉祥寺シアター

【料金】
チケットA:20,000円(前売のみ)
お金に余裕があるので、作品に貢献したい方向けです。
チケットB:4,000円(前売)4,500円(当日)
いわゆる通常料金です。普通に作品を見たい方はこちらをご購入ください。

ご予約はチケット申込みフォームをご利用ください。
Kakuya Ohashi and Dancers 大橋可也&ダンサーズ: 「深淵の明晰」東京公演予約申込みフォーム

予告編動画も公開中です。
Kakuya Ohashi and Dancers 大橋可也&ダンサーズ: 「深淵の明晰」予告編

問合せ:大橋可也&ダンサーズ
mail: office@dancehardcore.com
tel: 03-6905-9264
Kakuya Ohashi and Dancers 大橋可也&ダンサーズ

「直立演人」(Pithecanthropus Effectus)立ち上がり公演
               
     ハロルド・ピンター(1930-2008)追想公演


        『料理昇降機』(Dumb Waiter)
           by Harold Pinter

原作:ハロルド・ピンター(2005年ノーベル文学賞受賞)
翻訳:赤尾光春
出演出:赤尾光春/岸昆虫(ウラナチ)


日時:2009年9月22日(火・祝)19:00〜 23日(水・祝)14:00〜/17:00〜
場所:ピッコロシアター(兵庫県立尼崎青少年創造劇場)▲中ホール
料金:前売り2000円、当日2500円
チケット予約:直立演人(070-5600-3611/royterek@yahoo.co.jp)

原作:ハロルド・ピンター
翻訳:赤尾光春
出演出:赤尾光春/岸昆虫(ウラナチ)
演出補佐:鈴木径一郎
舞台顧問:尾崎聡
美術:岸昆虫/吉川誠司(TOOP design works)
舞台効果:池坂麻記/廣瀬良二
チラシ&Webデザイン:山崎民子
協力:岡田純子/鈴木達人/久保田未生/大石大蔵


猿人〈Pithecanthropus〉が直立歩行〈Erectus〉をはじめたその瞬間から、劇的なる時空間もはじまった。始原に演じられたパフォーマンス〈Effectus〉を、いま・ここに甦らせること。およそ到達不可能なこの目標に向かって飽くなき試行錯誤を続ける人。彼/女こそは、直立演人。

http://p-effectus.net/

 いま、なぜピンターか

 2008年12月24日、ハロルド・ピンターが他界した。 世間が浮かれ騒ぐクリスマス・イヴにひっそりとこの世を去るとは、いかにもピンターらしい人生の幕切れであった。 ハロルド・ピンターは、ベケットやイヨネスコらと並び、それまでの演劇の常識を根底から変えた劇作家の一人であり、その作風は、ジョイスプルーストカフカ
いった20世紀前衛文学の系譜に連なる。
 「ピカレスク」(悪漢小説)や「バーレスク」(風刺劇)といった芸術用語があるように、ピンター劇が醸し出す独特の世界を言い表す「ピンタレスク」(Pinteresque)という言葉が存在する。『オクスフォード英語辞典』によれば、ピンタレスクとは、「たどたどしい会話、アイデンティティの不確かさ、脅威の雰囲気を主な特徴とする」。卑俗な日常会話を軸に、正体不明の突発的暴力、部屋の占有をめぐる闘争、力関係の逆転、記憶の構築性といったテーマを追究し続けたピンターは、「日常のおしゃべりに潜んだ崖っぷちの脅威を明るみに出し、抑圧という名の密室に押し入った」功績が認められ、2005年にノーベル文学賞を受賞した。
 ピンター劇は、洗練された詩的言語と舞台経験を積んだ役者ならではの掛け合いの妙が、物語の約束事を無視した荒唐無稽なプロットと相まって、堅牢な城のような構成を伴った一つの世界を現出させる。読者/観客は、一向に成立しない会話のギャップに日常体験を垣間見、ディテールが増すほどますますわけがわからなくなる展開に戸惑いながらも、物語の混乱を通して迫ってくる原初のドラマ性に知らず知らずに引き込まれる。主観的な解釈につねにすでに開かれた物語は、人びとの想像力を酷使せんばかりだが、そこには、読む度ごと、読む人ごとに、新しい何かを発見させる、汲み尽くされない創造性がある。


 ハロルド・ピンター(1930-2008)の軌跡

 1930年10月10日、ロンドンのイーストエンドで仕立て屋を営むユダヤ系の両親の下に生まれる。
 13才から詩を書き始め、学生時代はサッカーとクリケットで頭角を現すとともに芝居に熱中し、18才で兵役を拒否して裁判にかけられる。
 1957年に『部屋』で劇作家としてデビュー。それ以来、『バースデー・パーティー』『料理昇降機』『管理人』『帰郷』『誰もいない国』『背信』など、30以上の戯曲を残す。ラジオやテレビ向けにも数多くのドラマを書き、ジョゼフ・ロージー監督の『召使い』『できごと』『恋』や、『審判』『スルース』等の映画シナリオも手がけた。生涯を通じて役者、演出家、映画俳優としても活躍し、自作も含めて数え切れないほどの舞台や映像作品に出演。同時に詩も書き続け、散文も書いた。
 筋金入りの政治活動家としても知られ、アメリカの中南米諸国への軍事介入、湾岸戦争NATOによるユーゴスラビア空爆、米英主導のイラクアフガニスタンへの「対テロ戦争」、イスラエルによるパレスチナ人弾圧等を激烈に批判する言論活動を展開した。
 2005年、ノーベル文学賞を受賞(イギリスのブレア首相を戦犯として名指しした受賞演説は、BBCに黙殺された)。このほか、2005年にフランツ・カフカ賞、2006年にヨーロッパ演劇賞、2007年にレジオンドヌール勲章など、国際的受賞歴多数(ただし、英国の爵位授与は辞退)。
 2008年12月24日、死去。

 不条理劇の終焉、あるいは、「ピンター以後」の時代の到来?
      (直立演人によるマニ・フェスタ!)

 不条理劇が流行らなくなって久しい。われわれを取り囲む日常で起きている不条理が、芸術が生み出す不条理のはるか先を行ってしまっているということなのだろうか。
 そうはいっても、不条理劇の時代は終わったとか、そうした類の芝居が必要とされていない、ということにはなるまい。この不条理過多の時代に匹敵し、あるいはそれを上回るような過剰な不条理作品が書かれていないだけの話か、パフォーマーたちがそうした作品の再演を怠っているだけの話か、そのどちらかであるに違いない。
 このたび、ピンターの死をきっかけに立ち上がったわれわれ直立演人(Pithecanthropus Effectus)は、「ハロルド・ピンター追想公演」と銘打ち、『料理昇降機』(Dumb Waiter)をというピンター初期の傑作戯曲を取り上げる。この作品は、1957年に書かれ、1960年にロンドンで初演されたが、50年以上も前に書かれた台本であるにもかかわらず、通り一遍の解釈を寄せつけない多声的なテクストは、いま読み返してみても、新鮮だ。われわれは、原文のリズムやニュアンスを活かしつつ、同時に役者たちの日常的な言語感覚と合致する芝居を生み出すために、あえて原文テクストからの独自訳を試みた(喜志哲雄氏による既訳は部分的に参考にさせていただいた)。さらに、改訳したテクストとともに稽古と解釈を重ねながら、一つ一つのセリフをその都度再創造するプロセスを繰り返した。それによって、ピンター劇の魅力をいま・ここへとつなぎとめることを目指して。
 2005年のノーベル賞受賞、そして2008年の死を契機に高まったピンター再評価の機運は、衰える様子は見えない。演劇史において、「ベケット以後」の時代があったとするならば、すでにわれわれは「ピンター以後」の時代を生きているのかもしれない。『ゴドーを待ちながら』以降、最も上演されてきたであろう不条理劇の古典をいま・ここで舞台化することは、「ピンター以後」の時代に相応しい演劇のあり方を模索するヒントとなるのではないか。


 料理昇降機(ダムウェーター)とは

小荷物、料理、書類などの上下運搬に使用される小型の昇降機設備のこと。かごの大きさは有効床面積1?以下、有効高さ1.2m以下と規定されている。荷物専用エレベーターということで、安全装置は一般のエレベーターよりも省略されている。ダムウェーター(Dumb Waiter)のDumbとは「間抜けな」 「口の利けない」、Waiterは「給士(ウェイター)」という意味。(『建築設備ブログ』参照)


あなたは隣人の言葉が信じられますか?まず信じますよね。それが対話の約束事です。でも疑うこともあります。
その言葉が本当なのか嘘なのか、いつまでもわからないことってよくあります。本当のことは霧の中。だからこそ人は想像力を働かせたり、情報を論理的に分析したりします。

『料理昇降機』という物語について語ってみましょう。地下室。ベッド二つ。人物二人。どうやらこれは確かなようです。二人の人物は言葉を発します。まずは信じましょう。そんなのありえないと感じること、本当かどうか疑わしいことがたくさんあります。でも、本当だと言い切れないのと同じように、嘘だとも言い切れません。謎を散りばめたミステリー仕立てです。最後にすべてがはっきりしてほしい、ですよね。

この物語は様々な解釈が可能です。私たちは氷山の一角を見て、水面下の広大な闇を探検する楽しみを得ます。
闇に光が差し込むことはありません。疑いは宙吊りのままです。

私たちは今日という日に一応折り合いをつけ、また明日を生きています。この物語はその現実のパロディ、と読み取ることができます。あなたはそう読み取らないかもしれません。それでもいいのです。まずは私の言葉を信じてみてください。  
 
岸昆虫


〈演人たちの横顔〉

 赤尾光春(あかおみつはる)

ユダヤ学者/ディアスポラ研究家/日曜役者
劇団「檜舞台」所属(1992〜1995)、1995年の「ロイヤルストレートフラッシュおよびモウストビュウティフルリーファンタスティークでかつまたプリン・ア・ラ・モード・サーカス団」団長を経て、2009年より「直立演人」主宰
作・演出・主演作品:『ピエロと月光、あるいはサーカス』(1992)『会社』(1994)
演出・主演作品:サミュエル・ベケット作『ゴドーを待ちながら』(1995)ボリス・ヴィアン作『帝国の建設者』(1995)
共編著:『ディアスポラから世界を読む――離散を架橋するために』(明石書店、2009)
共訳書:ジョナサン&ダニエル・ボヤーリン著『ディアスポラの力――ユダヤ文化の今日性をめぐる試論』(平凡社、2008)

 岸昆虫(きしこんちゅう)

演出家/パフォーマー/美術家
身体による絵画制作集団「ウラナチ」主宰
演劇/ダンス/美術/文学を横断し、偏執的に摂取・調合・配置するマッド・サイエンス・アーティスト
主な演出作品:『トランス・アンデス〜破綻した無謀な〜』(2003)『バベルの図書館』(2003)ウージェーヌ・イヨネスコ作『禿の女歌手』(2004)『QUAD〜癒しがたい妄執のとりことなった人間たちが熱中する順列組み合わせゲーム』(2005)『蜃気楼』(2005)『Kalembour』(2006)『PLANETS』(2007)『100000羽の鳥』(2009)
ウラナチ:http://home.att.ne.jp/banana/so1/
岸昆虫記:http://www.we-blog.jp/sun/konchu/


直立演人とは?

ハロルド・ピンター『料理昇降機』上演のための記録サイト、随時更新中!

「あらすじ論議」/沸き立つ「間」/「リアル」のパラドックス/「器」と「機」のあいだetc...

http://p-effectus.net/

リブロ 池袋本店
9月22日(火) 森恒二さんのサイン会&トークショー

8月28日(金)発売予定『自殺島 第1巻』(白泉社・税込540円)刊行記念。
森恒二さんサイン会&トークショー
トークショーのゲストは精神科医名越康文さん。果たして二人がどんなトークを繰り広げるのか?乞うご期待!

会期:9月22日(火)午後6時〜
会場:西武池袋本店別館8階コミュニティ・カレッジ8F4番教室

リブロ池袋本店にて『自殺島 第1巻』(白泉社・税込540円)を
お買上げのお客様先着100名様に整理券をお渡しいたします。
書籍館4階コミック売場レジにて、お買上げ時に係員までお申し付け
下さい。
(定員に達した場合、配布を終了いたします。)

お電話でのお申込は承っておりません
サイン会当日「自殺島」1巻と整理券をお持ち下さい
  (整理券に為書を記入の上、お持ちください)
色紙等該当コミック以外へのサインはいたしかねます
録画・録音及び写真撮影は禁止させていただきます

お問合せ:リブロ池袋本店03-5949-2910
書籍館4階コミック売場は、装いも新たに8月22日(土)リニューアルオープンいたします

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